開業資金入門 〜こんなにかかる開業資金〜

歯科医院開業にはいったいいくらかかるのでしょうか?

歯科は医科と比べ、収入の割に設備投資額が高額となります。

無理な設備投資をして、開業後に資金不足とならないように
慎重に資金計画を立てましょう。

それでは、歯科医院開業の際、どのような費用がいくらかかるのか考えてみましょう。


本歯科医院開業時の諸費用

一般的なテナント開業(ビル診)について、資金の使途別に開業資金が
どの位必要になるか考えてみましょう。


■医院の賃借にかかる金額

ビルの一部を借りて医院を開業する場合には、

 (1)敷金または保証金
 (2)家賃
 (3)礼金
 (4)不動産業者の仲介手数料

の支払があります。

借りる建物の状況、条件により、金額は異なりますが、首都圏の県庁所在地の
駅前のビルを借りる場合には、最低でも300万円位は必要になります。
建物の面している道路の状況、借りる部分の階数、坪数により
300〜1000万円位かかります。


医院の内外装にかかる金額

歯科医院は、内装工事にかなりお金がかかります。

それは、通常の内装工事だけでなく、床を上げて、複雑な配管工事を
しなくてはならないからです。

ユニットを設置する関係の、エアーコンプレッサー等に関する配管工事です。

床上げ工事をすることにより、床が高くなりますので、天井の高い物件でないと、
歯科医院は開業できません。

また、昨今の歯科医院様は、美容室のようなイメージで、明るくおしゃれで、
中の状況がわかりやすく、入りやすいデザインが主流になっています。

内装費は、坪単価40〜60万円位になりますが、
自費専門や、審美歯科をメインとする場合は、
高級感を出すために、さらに高い内装費用がかかります。

また、カルテ棚、歯科用キャビネット、家具工事代も400〜500万円位かかります。

最近の開業事例では、ユニット3台の規模で、
内外装工事とキャビネット工事一式で、約1500〜1700万円かかっています。


■医療機器にかかる金額

医療機器は、先生がどのような医療機器をご希望かにより、必要資金額は異なります。

上を見たらキリがありませんが、開業に当たって必要な医療機器について金額を考えてみましょう。

 1.歯科診療ユニット 
  
  歯科医院の診療収入、スタッフ数はユニットの台数により違ってきます。
  値段は機種・機能により、1台250〜500万円位になります。
  最近の開業例で多いのは、設置スペースは3台分準備し、
  開業時は2台設置するケースです。

  限られた予算のため、デジタル・レントゲンの購入を優先し、
  3台目のユニットは、状況を見てから購入されていらっしゃいます。

 2.エアーコンプレッサー  30〜50万円位

 3.バキュームシステム   50〜70万円位

 4.滅菌器   30〜50万円位

 5.レントゲン設備  600万円位〜
    レントゲンの種類にもよりますが、デジタルレントゲンは500〜1000万円位になります。
    デジタルレントゲンは、被爆量が従来の1/10になりますので、
    これを患者さんへのアピールポイントとして、購入する歯科医院様が増えています。

 6.光重合器  15〜30万円位

 7.その他必要とされる医療機器等  100万円位


■その他事務機器等

 1.電子カルテ・保険請求システム(レセコン)

   高額のためリースを組むケースがほとんどです。
   リース料は、月額4万円以上です。

■その他の金額

 1.開業時材料・消耗品の仕入  150万円
 2.開業時広告費用       100万円


これらを勘案し、開業時の初期費用を考えてみますと、

    賃借にかかる費用     500万円
    内外装工事費用     1500万円
    医療機器・材料等    1500万円
      合 計      (3500万円)    

必要なお金はこれだけではありません。

実は、医院経営が軌道に乗るまでの資金不足をカバーする運転資金が必要になります。

それでは、一体どの位の運転資金を準備したらよいのでしょうか。

   



開業資金入門 〜開業時の運転資金〜

本開業時の運転資金

歯科医院を開業する際、必要になる資金は設備投資資金だけではありません。

歯科医院を開業し、十分な診療収入が上がるまで、数ヶ月の期間が必要になる場合もあります。

多くの歯科医院様は、保険診療がメイインとなります。

保健診療収入は、社会保険支払基金も国民健康保険団体連合会も、請求月の2ヶ月後に
医院の口座に請求額が振り込まれます。

たとえば、1月に開業した場合、
  1月分の診療収入   3月入金
  2月分の診療収入   4月入金
になります。

1月と2月の収入は、保険診療の窓口収入と自由診療収入のみとなります。

開業当初からかなりの診療収入を上げた歯科医院様もありましたが、
十分な診療収入を上げるまでには、数ヶ月かかると思って資金を準備してください。

開業後の数ヶ月は、預金の取り崩しをして、支払をすることになります。

この収入不足を補うのが運転資金です。

材料代、技工料は診療収入の金額に応じ変動しますが、診療所家賃、スタッフ給料、リース料等
多くの経費は、診療所をオープン後、診療収入に関係なく支払が発生します。

極端な話、診療収入0円でも、上記の家賃や給料、リース料は支払が発生するのです。

現在開業される先生方には600〜1000万円の運転資金をご準備いただくよう
お勧めしています。